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妄想商会(2)~バースデープレゼント〈第2話〉~*特殊アイテム

その箱を開けたあと、玲子は裏蓋の鏡で、自分の顔をいくつかの角度から映し眺めて、あっさりと閉じてしまった。特にこれといって何の変化も起きない。
「とても綺麗なアクセサリーケースね。気に入ったわ。どうもありがとう。でも、だからと言って仕事は楽にしないわよ。覚悟してね」
「もちろんです。部長の仕事に対する厳しさは、社内でもオリガミ付きですから」

真一は内心「これで俺のもくろみは果たせるのか…」と不安がりつつも、心のどこかで「これでいいのだ」という思いも湧いてきているのに気付いていた。
なので、その場はそれで切り上げて、夕方の残務処理を終え、まだ仕事を続けている玲子に挨拶を済ませ、いつものように誰も待つ者もいない自宅アパートへと帰っていった。

アパートに戻った真一は、いつものようにシャワーを浴び、帰りがけに買ってきたコンビニ弁当を夕食にして、テレビのどうでもいいバラエティ番組を流しながら、缶チューハイを片手にパソコンに向かい、明日の打ち合わせの資料に目を通していた。
すると…。
コンコン…とドアをノックする音が聞こえた。
一瞬にして真一の鼓動は高まり、わざとその興奮を抑えつけるかのようなゆっくりとした動作で玄関に向かい、そしてドアを開けた。

そこには、なんと長崎玲子が立っていた。
いや、ただ立っているわけではなく、
「ご主人様、ただいま帰りました」
昼間の態度とは打って変わって、信じられないような帰宅の挨拶を発したのだ。
自尊心と向上心が人一倍強い玲子は、例え余興の場でも、こんな従順な言葉など口にはしない。…というか、恐ろしくて誰もそんなことをお願いできない。
それなのに、玲子の方からわざわざ部下のアパートに出向いてきて、そして誰も強要したわけでもなく、依頼したわけでもないのに、数いる手駒の一人にしかすぎない真一に向かって「ご主人様~」などと発するのは、全く持って尋常ではないのだ。なのに、
「遅かったじゃないか、早く入りなさい」
真一はこのことを知っていたかのような振る舞いで、玲子をアパート内に招き入れた。

これこそが、真一が玲子を女性として意識しつづけて、しかし果たすことの叶わない片思いという現実から、いつしかその思いが屈折し“玲子を屈伏させたい”という思いが強くなり、日々夜な夜な玲子をオナニーの対象にしながら思い描いていた妄想なのである。
その思いがシルクに感知され、そして今、それが現実の出来事として、目の前で展開されようとしていた。

真一は昨夜、例の魔界の箱に向かって、長時間かけて思いの限りを念じ込めておいた。
それがこれから一つ一つ実行されようというのだ。玲子が夕方にあの箱を開けた瞬間に、一気にその邪念が彼女の中に流れ込んでいたのである。
真一はそれが流れ込んだことを察知することはできなかったが、不思議と彼女の体内に自分の邪念が宿ったことだけは、感じていた。

その邪念によって、今や玲子は真一の虜にされてしまっている。
真一が玲子に植え付けた邪念…それは、〈出社時以外は、真一の完全なる奴隷になること〉。この一言に尽きた。しかし、その詳細は、既に玲子の中にしっかりと植え付けられるている。これまでの数年間分にも及ぶ、膨大な妄想が、一気に玲子の中に流れ込んでいるのだ。

出社時は厳しい統括部長として振る舞い、それ以外では従順な下僕奴隷として振舞う…頭の回転が速い玲子だからこそ演じられる役どころであろう。頭の鈍い対象者であれば、そのあまりにも違う変化のギャップに、次第に精神が疲れ、何かしらの異常を生じさせることもあるのであろうが、果たして玲子はいかがであろうか。
それもこれも、これからの生活において、全てが試されるのである。

「玲子、今日も外での仕事、ご苦労だったな。それにしても、今日はこっぴどく怒られたよ」
「はい…申し訳ございません…私の役回りではそうしなければならなかったので…」
「いいよ、いいよ。分かっているから。しかし、それは玲子の仮の姿だろ?本当の玲子の姿は、これからの時間の方だよな?俺の従順な奴隷としての生きかたの方が、玲子らしい生き方なんだろ?」
「はい…その通りです。会社での姿は、ご主人様に命じられた役を演じているだけです」

そういうことである。
真一が念じた妄想の、最大のポイントは〈逆転生活〉なのだ。これまでの姿は仮の姿であり、真一に尽くし生きていくことこそが、自分の本当の幸せを導き出す生き方であるということ。こんなことは、妄想世界でしか成し得ない、現実不可能なことだと真一だけではなく、誰もが思うことであるが、それが今、目の前で現実の事象として成立しようとしている…いや、もうここまで言わせれば、成立しているのであろう。

「今までずっと俺のために外で働いてくれて、ありがとう。ようやく一緒に生活していくチャンスができたな。玲子も嬉しいだろ?」
「はい…私もずっと望んでいたことです」
「これからは俺のどんな要求も、直に聞き、そして実行することができるんだ。幸せだろ?」
「もちろんです…どんなにそれを望んでいたことか…」
さすがに頭の回転が速い女である。次々に繰り出される、異常な質問に、即座に自分を適合させ、そして真一の意に添う答えを導き出しているのだ。

「これまで俺の為に溜めた預金はどれくらいになった?」
「はい…銀行口座に約2000万、それといくつかの株式投資をしています」
「さすがに堅実に溜め込んでいたな。立派だ。それと、今まで住んでいたマンションは、玲子の親が買い与えてくれたものだろ?」
「はい、その通りです」
「じゃあ、それも売りに出せば、あの一等地だから、相当な値が付くな。玲子の両親も賛成するよな?」
「はい…ご主人様のご希望ですから、もちろん両親も賛成します」
果たして本当なのだろうか?
真一が込めた邪念の中では、後々面倒なことになるのはご免こうむりたいので、真一と玲子の主従関係が、周囲に当然のこととして容認されている…ということになっている。
両親、友達、社長を含めた会社の人間達等など…その者たちに本当に反映されているのか…これは未だに疑問符がつくが、明日になれば何らかの結果が見られるであろう。

「よしよし、じゃあ、マンションを含めた玲子の全資産は、今後俺が玲子との生活の為に自由に使うからな?いいね?」
「はい…そのために蓄積してきたものですから…これからもご主人様のために、外でしっかりと働いてきます」
「いい心がけだな。でも、外でお金を稼ぐことも大事だが、もっと大事なのは、俺のためだけに生きることだぞ?いいな?」
「はい、もちろんです」
ここまで言わせれば、とりあえず玲子そのものは、完全に陥落したと見ていいであろう。

「じゃあ、早速疲れているだろうけど、風呂の支度してもらおうか。もちろん、一緒に入って、俺のリクエスト通りに身体を洗ってもらうよ、いいね?」
「………はい」
玲子は、少しうつむき加減で、顔を赤らめている。〈貞淑なる下僕奴隷〉そう念じ込んだ通りに役を演じようとしている証だ。会社でのタフな上司の姿はそこにはない。そのギャップが真一の歪んだ性欲に更なる興奮をかき立たせる、強烈な要素になるのである。

真一は、玲子を床の上に正座させ、その目の前で自分の服を脱ぎ始めた。こんなことを会社にいるときにしようものなら、この関係下でも、玲子は容赦なしに真一のほっぺた張り手の一つくらいかまし、社内倫理に則った、しかるべき処置を行うであろう。それが会社内での彼女の演じる役なのだから。

グレーのトランクス一枚の姿になった真一を、正座のまま下からじっと見つめている玲子。本来なら、部下による完全なるセクハラにあたる行為なのだが、今の玲子は、その眼差しの奥で何を思っているのであろうか。
「じゃあ、最後の一枚は、玲子の口で下ろしてもらおうか。ご主人様の命令だからね。できるだろ?」
「…はい、かしこまりました…」
恥じらいながらも、トランクスに顔を近づけ始めた。
「そう、正面の上の方を咥えて、下に引き下ろすんだ」
玲子の顔が下腹部に押し付けられ、その吐息や体温を地肌で感じる。真一はそれだけでイってしまいそうなくらいの興奮に襲われ、一気に一物を屹立させてしまった。その分、引き下ろす方の玲子には、布が引っ掛かる障害が出来てしまったわけで、些か苦労していたが、トランクスの布が屹立した男根の頂点を通過すると、一気に布が下がり、彼女の顔全面に、真一の陰部が押し付けられる格好となった。
帰宅したばかりで、まだスーツ姿のままの女上司が、全裸の部下の下半身に顔を押し付けている構図である。

足首まで落ちたトランクスを、真一は自ら足で剥ぎ取りながら、
「よし。玲子、今お前の目の前で大きく反り返っているものは何か…言ってごらん」
「…はい…ご主人様の…オチン○ンです…」
「おいおい、そんなかわい子振った言い方はよそうよ。はいはい、言い直し」
「…ご主人様の…チ○ポ…です」
「だろ?玲子は今日から、このチ○ポにも忠誠を誓うんだよな?そうだろ?匂い嗅ぎたいのも知ってるんだよ。これから、このチ○ポを前にしたら、今のように正座して、2回お辞儀するんだ。そうしたら、俺が止めるまで、念願の股間の匂いを嗅ぎまくっていいぞ」
「はい!…嬉しいです…」
その言葉を待っていたかのように、これまで以上に大きな返事をして、まるで好きなことを焦らされて待たされていたかのように、急ぎ早に深々と2回のお辞儀を済ますと、玲子は真一の一物に自ら自分の鼻を押し付け、鼻を鳴らして匂いを嗅ぎまくり始めた。まるで犬のように、一物の根本から先端に至るまで…そして後ろに回り、尻の間に鼻を食い込ませ、アナル周辺の匂いまで嗅ぎまくっている。
真一は、日頃自分を実力と権力で押さえつけている女上司の、そんなはしたない行動を上から見下ろして、一人ほくそ笑んでいる。

なぜこんな変態的行動を玲子自らしているのか…この奇行も、真一が妄想の中で抱いていた玲子の姿なのだ。日頃見せない玲子の変態姿、これこそが、歪んだ妄想の果てにたどり着いた、真一の玲子に対するエロチシズムなのである。ただのヌードなどでは満足しきれない程の歪んだ欲情が、これからも次々と哀れな玲子によって、具現化されていくことであろう。

(バースデープレゼント〈第3話〉に続く…)

テーマ : 官能小説 - ジャンル : アダルト

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コメントありがとうございます!
この物語は、短くまとめようと思っているので、どこまでご期待に添えるか分かりませんが、できるだけ楽しんでいただけるよう頑張ります!

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